NOBのArduino日記!

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趣味は車・バイク・自転車・ラジコン・電子工作です。

論理ICの使い方(74HC04)(インバーター)

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論理IC(74HC04)(インバータ)
 

 トイラジコンの修理でTWE-LITEをラジコンの無線通信に使おうと考えていますが入力端子が常時プルアップされており、これがなかなか厄介です。

 入力端子をGNDに落とす事でスイッチオンが通信される仕様でして、出力先の端子もスイッチオンでLOW(0V)となります。

 PNPトランジスタで有ればLOW信号で電流が流れる様にする事も出来ますが、今回ラジコンが小さい為、6ch位をなるべく省スペースで使いたいです。

 そこで6ch以上持ったPNPトランジスタアレイを探しましたが、3店舗回って結局見つかりませんでした
 ちょっとスマートでは有りませんが、スイッチオンのLOW信号を論理IC(インバータ)を使ってHIGH信号に変換し、NPNトランジスタをONする実験をしてみました
 

1. 論理ICとは?

 論理(ロジック)ICはAND,OR,NOT等、単機能の論理回路数個を一つのICにパッケージングしたものです
 AND,OR,NOT等の論理素子を複数組み合わせる事でデジタル回路(入出力切換え・メモリ・CPU等)がつくられています。論理回路の詳細はこちら
 
1.1 NOT回路とは
 インバータ(Inverter)とも言われ、入力を一つ、出力を一つ持つ論理回路です。
 インバータの機能は非常にシンプルで入力端子に来たHIGH(5V等、デジタル的に1)・LOW(0V等、デジタル的に0)信号を表1の様に逆転して出力します。
 入力に0の論理を加えると1の論理が出力され、入力に1の論理を加えると0の論理が出力されます。
 この様に出力の論理は、常に入力の論理と反対(否定、NOT)になる事から、NOT回路と呼ばれています。
 
表1:真理値表(NOT)
入力(Vi) 出力(Vo)
0 1
1 0
 
 
参考に表1の状態をiCircuitシュミレートしたものを図1に示します。
 
図1-1:入力が0の論理の時、出力は1の論理
 
図1-2:入力が1の論理の時、出力は0の論理

1.2 論理ICの種類
 論理ICのシリーズは図2の様に一杯ありますが、その中でも電子工作で良く使われるのは74HCシリーズで、調度良いお値段と性能また入手性も良好です。
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図2:ロジックファミリとその特性

1.3 74HC04(インバータ)の使い方
 今回使用するHD74HC04Pインバータの外観・寸法・端子図は図3の通りです。
 この論理ICには6chのインバータが内蔵されており、2~6Vの電源をVcc(14ピン)とGND(7ピン)に接続すればそのまま使えて便利です。
 使い方は簡単で、例えば1AにHIGHを入力すれば1YにLOWが出力され、反対に1AにLOWを入力すれば1YにHIGHが出力されます。
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図3:「HD74HC04P」外観・寸法・端子図
 

2. 実験!

 2.1 実験回路
 スイッチOFF(0V,LOW)→インバーターON(5V,HIGH)→NPNトランジスタON(通電)→LED点灯!という流れで図4の通りブレッドボード回路を作りました
 ※実際にユニバーサル基板などに組み込むときは、故障防止の為、必ず全ての入力端子(1~6A)をGNDもしくはVCCに接続します。また電源装置から基盤への入り口には10~100μFのアルミ電解コンデンサーを、ICのVCC-GND間には0.01~0.1μFの積層セラミックコンデンサーを接続します。
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図4:実験回路

2.2 Lチカ!
 図4の回路でスライドスイッチをON・OFFすると、ブレッドボード上のLED1個がスイッチOFF(0V,LOW)時に点灯し、スイッチON(5V,HIGH)時に消灯しました!
 因みに論理ICの入力端子(1ピン)にプルダウン抵抗を入れてますが外してスイッチオフ(入力端子オープン)にすると入力電圧が安定せずふらふらLEDが光ります。
 ※上でも書いていますが長時間やるとICが壊れます!
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図5:インバータでON・OFF信号を逆転してLチカ!

3. まとめ

 当初予定していたトイラジコンのシンプルな回路が複雑になりそうです
ユニバーサル基板のCタイプ(Bタイプ:72×47mm)に収まるか・・・
 
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