トランジスタは電流を増幅する部品です。
ベース(図1のB)に入った電流を①式で表されるhFE(hybrid forward emitter)倍に増幅された電流がコレクタ(図1のC)からエミッタ(図1のE)間に流れます。
直流電流増幅率(hFE)=コレクタ電流(Ic) ÷ ベース電流(IB)・・・①式
交流電流増幅率(hfe)=コレクタ電流(⊿ic) ÷ ベース電流(⊿ib)・・・②式
1.3 ダーリントンとは?
例:Q1のhFE=31.6倍、Q2のhFE=31.6倍、
1.4 アレイとは?
アレイとは、配列(する)、整列(させる)、大群などの意味を持つ英単語です。
※SIP8Pin:SIP(Single Inline Package)パッケージの片側一列に足を8本出したもの
1.5 STA302Aの使い方
また-側に接続した負荷(今回はLED)の+側を3,5,7ピンに接続します。
最後に2,4,6ピンにArduinoUNO等の制御信号を入力しますが、そのまま繋ぐとLEDはほぼ光らないので、図4の様に電流制限抵抗を入れる必要が有ります。
電流制限抵抗の値は以下の式で求める事が出来ます。
○電流制限抵抗の算出方法
V:Arduino出力がベースに与える電圧(Highを0Vと考えるのでLowは-5V)
VBE:ベースエミッタ間飽和電圧(-2V)
Ic:コレクタ電流(-2A)
hFE:直流電流増幅率(1000)
と計算できましたので、電流制限抵抗には1kΩを使用します。
2. プログラム
プログラムの内容としては、1秒周期で13ピンがHIGHとLOWを繰り返します。
void setup() { //一回だけ実行する pinMode(13, OUTPUT); //LEDを接続した13番ピンを出力用に設定する } void loop() { //{}内を無限ループで実行する digitalWrite(13, HIGH); //LEDが接続された13番ピンをHIGH(5V)にする delay(1000); //1秒LEDを点灯した状態で止める digitalWrite(13, LOW); //LEDが接続された13番ピンをLOW(0V)にする delay(1000); //1秒LEDを消灯した状態で止める }
図1:プログラム例
3. つなげ方
※図5では図3端子図の通りプルアップ抵抗は内蔵されていますのでブレッドボード上に配線は不要で便利です。
3.1 回路図
図5:PNPトランジスタアレイを使ったLチカ回路図
3.2 実際に回路を組んでみた
図5を元に実際に接続した回路です。
図6:実際の回路
3.3 Lチカ!
4. まとめ
因みにトランジスタにつなぐ電流制限抵抗を10kΩにしてみたところ駆動電流が足らずにLEDは光りませんでした。やはり計算通りに1kΩを使うのが良さそうです。
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