NPNトランジスタアレイ(STA412A)
トイラジコンの修理に使うのは4chのPNP型トランジスタですが、4chのNPN型トランジスタも買ったのでついでに使ってみました
1.NPN・トランジスタ・アレイとは?
トランジスタは電流を増幅する部品です。
ベース(図1のB)に入った電流を①式で表されるhFE(hybrid forward emitter)倍に増幅された電流がコレクタ(図1のC)からエミッタ(図1のE)間に流れます。
直流電流増幅率(hFE)=コレクタ電流(Ic) ÷ ベース電流(IB)・・・①式
交流電流増幅率(hfe)=コレクタ電流(⊿ic) ÷ ベース電流(⊿ib)・・・②式
図1:NPNトランジスタ模式図
1.3 アレイとは?
アレイとは、配列(する)、整列(させる)、大群などの意味を持つ英単語です。
※SIP10Pin:SIP(Single Inline Package)パッケージの片側一列に足を10本出したもの
1.4 STA412Aの使い方
また+側に接続した負荷(今回はLED)の-側を3,5,7,9ピンに接続します。
最後に2,4,6,8ピンにArduino等の制御信号を入力しますが、そのまま繋ぐとLEDはほぼ光らないので、図3の様に電流制限抵抗を入れる必要が有ります。
電流制限抵抗の値は以下の式で求める事が出来ます。
○電流制限抵抗の算出方法
V:Arduino出力がベースに与える電圧(Highで5V)
Ic:コレクタ電流(3A)
hFE:直流電流増幅率(300)
と計算できましたが、取りあえず手持ちの1kΩにしておきました。
図3:電流制限抵抗の入れる場所
2. プログラム
ArduinoUNOからSTA412Aを介してLEDを点滅するプログラムは下記の通りです。回路を接続する前にプログラムを書き込んでおきます。
プログラムの内容としては、1秒周期で13番ピンがHIGH・LOWを繰り返します。
void setup() { //一回だけ実行する pinMode(13, OUTPUT); //LEDを接続した13番ピンを出力用に設定する } void loop() { //{}内を無限ループで実行する digitalWrite(13, HIGH); //LEDが接続された13番ピンをHIGH(5V)にする delay(1000); //1秒LEDを点灯した状態で止める digitalWrite(13, LOW); //LEDが接続された13番ピンをLOW(0V)にする delay(1000); //1秒LEDを消灯した状態で止める }
図1:プログラム例
3. 実験!
ArduinoUNOの13デジタル出力ピンを1kΩの抵抗を介してSTA412Aの2,4,6,8ベースピンに接続し、LEDが点灯するか確認してみます。
※STA412Aには図2端子図の通り、プルダウン抵抗が内蔵されておりません!実際にユニバーサル基板等にSTA412Aを取り付ける際には、誤作動を防ぐ為にプルダウン抵抗を取り付けた方が良いです。
3.1 回路図
図4:STA412Aを使ったLチカ回路図
3.2 実際に回路を組んでみた
図4を元に実際に接続した回路です。
図6:実際の回路
3.3 Lチカ!
図6回路でArduinoUNOに電源を供給すると、無事ブレッドボード上のLED3個が順番に点灯しました!
図5:STA412AでLチカ!