NOBのArduino日記!

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趣味は車・バイク・自転車・ラジコン・電子工作です。

ローアクティブシンクドライバの使い方(TD62382AP)

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ローアクティブシンクドライバ(TD62382AP)
 
 遂に私が探し求めていたトランジスタアレイをGETしました!
 一つ一つのトランジスタは出力40mAしかありませんが、15mAのLEDを光らせるには十分です!しかも18ピンのコンパクトなICの中に「電流制限抵抗・前段PNPトランジスタとプルアップ抵抗・後段NPNトランジスタとプルダウン抵抗」が8セットも入っています!
 5V駆動推奨ですが、3.3Vでも動作しますのでまさに電子工作の為のトランジスタアレイです!
 

1.ローアクティブ・シンク・ドライバとは?

1.1 ローアクティブとは?
 入力信号が「ハイ」or「ロー」のどちらかの状態でトランジスタがスイッチON(アクティブ)になるかを表したものです。
 トランジスタアレイの種類として表1に示す2つのタイプがあります。
 今回使用する「TD62382AP」は「ローアクティブタイプ」です。

 

表1:入力アクティブレベルと出力
タイプ 内容
ハイアクティブタイプ 入力端子に「ハイ」レベルを入力することで出力はON
ローアクディブタイプ 入力端子に「ロー」レベルを入力することで出力はON
 
 またトランジスタから電流を出力する負荷にコイルが使われている場合、コイルの性質上急に電流は止まらない事から、出力クランプダイオードをつける必要があります。
 その為トランジスタアレイには表2に示す2 タイプあります。
 今回使用する「TD62382AP」は「非内蔵タイプ」です。

 

表2:出力クランプダイオード有無別 適応負荷
タイプ 内容
内蔵 モータ、リレー、ソレノイドの駆動に最適
※LED の駆動や、レベルシフト回路も可能
非内蔵 LED の駆動や、レベルシフト回路に最適
※モータ、リレー、ソレノイドの駆動はできません
 
1.2 シンクとは?
 トランジスタアレイが出力する電流の形式には図1に示す2つのタイプがあります。
 一つ目が図1左のシンクタイプで、負荷から電流を吸い込む形で負荷内に電流を流します。二つ目つが図1右のソースタイプで、負荷に対して電流を供給する事で電流を流します。
 シンク・ソースそれぞれ方式が違う事から負荷の接続位置が異なる点に注意が必要です。今回使用する「TD62382AP」は「シンクタイプ」ですので負荷はプラス側に接続します

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図1:トランジスタアレイのシンクタイプとソースタイプ

1.3 外観
 外観は図2左写真の通りDIP(Dual In-line Package)形状で、ピン間隔が2.54mmです。そのままユニバーサル基板ブレッドボードに挿せて便利です。
 上でも書いておりますが電流制限抵抗も含めてトランジスタを駆動するために必要なものが全部入りICで、しかもそれが8セットもコンパクトなICに収まっています!
 非力なマイコンから8個のLEDを直接駆動出来ちゃいます!
 動作としてはローアクティブなのでI1~8ピンに「LOW」を入力する事でONし、シンクタイプなのでLEDのカソードからO1~8ピンに電流を吸い込む事で点灯します

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図2:製品外観及び寸法(TD62382APのSDSより引用)

2. Lチカ

 スライドスイッチをOFF(LOW)→ブレッドボード下段の青ラインがLOW→I1~8がLOW→LEDのカソードからO1~8に電流が吸い込まれ→LEDが点灯すると言う流れです。

2.1 実験回路!
  プルアップ抵抗も内蔵されいるので配線は図3の通り至って簡単です!
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図3:実験回路
 
2.2 Lチカ!
 図3の回路に3.3~5Vを供給してスライドスイッチをON・OFFすると、無事ブレッドボード上のLED8個がスライドスイッチON時に消灯し、OFF時に点灯しました!
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図5:MOSFETでLチカ!
 

3. まとめ

 ろーあくてぃぶしんくどらいば・・・
 このトランジスタアレイは入力段がPNPトランジスタですのでLOW信号が入力するとONし、出力段がNPNトランジスタなので負荷の接続がマイナス側(ソースタイプ)と逆のプラス側(シンクタイプ)なので一瞬混乱しました
 そう言うものと理解する様にします!
 TWE-LiteDIPの様なスイッチON=LOWと言うあべこべ無線マイコンで、複数のLEDをボタンON(LOW)で光らせるには、今の所最適なトランジスタアレイと言えそうです!
 ややこしいですが、まとめると便利なトランジスタアレイでした!
 
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