基板取り付け用スピーカーユニット(UGSM30B-8-0)
1. スピーカー
1.1 スピーカーとは
スピーカー(英: Speaker)は電気信号を物理振動に変えて、音楽や音声などの音を再生する機械の事。
※1 スピーカーユニットとは
スピーカーの音の出る部分の事。
これらは単体で使われることは少なく、エンクロージャー※2に取り付けられたり、テレビや電話などの部品として内蔵されたりします。
※2 エンクロージャーとは
エンクロージャー (Enclosure)は、ケース (Case)、ハウジング (Housing)、日本語では筺体(きょうたい)とも言い、スピーカーユニット※1を取り付ける箱の事。
音には障害物の向こうに回り込む性質(回折)があり、低音になるほどより顕著になります。
ユニットをむき出しのまま使うと、裏から出た低音が前に回り込んで打ち消しあい、低音が小さくなってしまう為、エンクロージャーで遮断します。
1.2 スピーカー(UGSM30B-8-0)の仕様
今回使用したスピーカーのスペックは表1の通りです。
1.3 スピーカーの電圧
通常スピーカーは定格電力(W)とインピーダンス(Ω)は明示され販売されております。
この二つの値(電力・抵抗)及び音声出力に使用するICの電圧と電流の関係から電源電圧を以下の通り強引な計算で求めてみました。
○計算条件
P=負荷の消費電力(W)、0.15W(定格)
I=負荷に流れる電流(A)
R=負荷のインピーダンス(Ω)、8Ω(実際は周波数によって±1.6Ω位変動)
EIN=電源電圧(V)
ELoad=負荷に掛かる実効値(V)
電圧・電流・抵抗・電力に関する一般式
ELoad=R×I・・・式1
P=ELoad×I・・・式2
○式1をIについて変形すると
I=ELoad÷R・・・式3
○式2に式3を代入してELoadについて変形すると
P=ELoad×(ELoad÷R)
P=ELoad^2÷R
ELoad^2=P×R
ELoad=√(P×R)・・・式4
2016年11月16日追記及び修正
○式4に電力P(定格0.15Wと最大0.2W)と抵抗R(8Ω)を代入すると
定格:E=√(0.15W×8Ω)=1.095V
EIN=3.0V,R=8の時のI=60mA・・・①
EIN=4.5V,R=8の時のI=100mA・・・②
数学的な厳密性に欠けますが、①・②二点間についてEINをX軸,IをY軸とした直線と考えると
I=A・EIN+B・・・式5
と近似し、この時の傾きAと切片Bは、
A=0.026667
B=-0.02
〇式1に式5を代入
ELoad=R×(A・EIN+B)・・・式6
〇式6に式4を代入しEINについて変形
√(P×R)=R×(A・EIN+B)
EIN=√(P×R)÷(A・R)+B÷A・・・式7
〇式7に電力P(0.15),抵抗R(8),傾きA(0.026667),切片B(-0.02)を代入し計算
EIN=√(0.15×8)÷(0.026667・8)+(-0.02)÷0.026667=5.884V
計算した結果、このスピーカーで使用出来る電圧は5.884Vと、今回使用を予定しているトイラジコンの3.3V回路に十分使えそうです!
1.4 スピーカーの外観・寸法
このスピーカーの最大の特徴は筐体まで付いて1個100円と安い事です!ただ設置するのに結構な場所を必要とします・・・。
図1:外観及び寸法
2. 実験!
2.1 ブレッドボードに配線
スピーカーを鳴らす音源に動物の声IC()を使いました。
このICが使用出来る電圧は1.6~6.4Vですので取り敢えず3.3Vにしました。
参考にfritzingを使って描いた回路図を図2に示します。
図2:回路図
図3:実際に配線してみました
2.3 スイッチON!
スイッチONで「わんわんわんッ!!」
値段の割にそこまで音は割れておらず十分使えそうです。
動画1:こんな感じの音が出ます
3. まとめ
筺体付きである事が効いているのか、値段の割にそこそこ良い音でした
基盤取り付けタイプでトイラジコンの壊れたスピーカーを代替えするのに丁度良いかと思い在庫から引っ張り出しましたが、思ったより設置面積を取るので取付けスペースが足りません