NOBのArduino日記!

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趣味は車・バイク・自転車・ラジコン・電子工作です。

オペアンプを使った演算回路(微分回路)

 
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微分回路
 
 オペアンプを使った演算回路の一つ微分回路をiCircuitを使ってシミュレートしてみました!
 これで電圧の変化速度を数値化したり、またその特性を応用して電圧の変化量の少ない低周波を除去して変化量の大きい高周波の信号を通す事も出来ます

1. 微分回路

 オペアンプを使った微分回路は図1の通りです。
 図1より、オペアンプ「-」側にコンデンサ(交流を通す性質)(C)とコンデンサの充放電を制限する抵抗(R)に応じた電圧が入力します。
 この時オペアンプ「-」側に入力した電圧を微分した値の抵抗-Rとコンデンサ-Cに比例した電圧(Vout)が出力されます。
 この回路における電圧(Vin、Vout)と抵抗(R)とコンデンサ(C)の間には式1の関係があります。
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図1:差動増幅回路の各部名称

 

V0ut = -RC dV/ dt・・・式1
  

2. シミュレート!

 図1の回路について、コンデンサ容量と抵抗値「C:R」を「10μF:16」、「5μF:16」、「10μF:8」と変えた際に出力される電圧を図2、3、4の通りシミュレートしてみました!
オペアンプの電源:±15V
オペアンプの電源電圧を超える出力電圧は得られません。

2.1 「C10:R16」
 抵抗「C:R = 10μF:16」とした回路に、0.5,1,2を入力した条件で図2の通りシミュレートしてみました。
 出力される電圧(最大値)は表1の通り1Hzで入力電圧(最大値)の1倍です。この比率は周波数に比例して増減します。
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図2:交流1Hzで入力電圧(最大値)を1倍に増幅

 

表1:図2回路における入力周波数と出力電圧の関係
入力周波数(Hz) 出力電圧(VP-P)
 0.5 15 
 1 30 
 2 30 
 
2.2 抵抗「C5:R16」
 抵抗「C:R = 5μF:16」とした回路に、0.5,1,2を入力した条件で図3の通りシミュレートしてみました。
 出力される電圧(最大値)は表2の通り1Hzで入力電圧(最大値)の0.5倍です。この比率は周波数に比例して増減します。
 
 
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図3:交流1Hzで入力電圧(最大値)を0.5倍に増幅

 

表2:図3回路における入力周波数と出力電圧の関係
入力周波数(Hz) 出力電圧(VP-P)
 0.5 7.5
 1 15
 2 30 
 
 

2.3 抵抗「C10:R8」
 抵抗「C:R = 10μF:8」とした回路に、0.5,1,2を入力した条件で図4の通りシミュレートしてみました。
 出力される電圧(最大値)は表3の通り1Hzで入力電圧(最大値)の0.5倍です。この比率は周波数に比例して増減します。
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図4:交流1Hzで入力電圧(最大値)を0.5倍に増幅

 

表3:図4回路における入力周波数と出力電圧の関係
入力周波数(Hz) 出力電圧(VP-P)
 0.5 7.5
 1 15
 2 30 
 
 

3. 実際に使われる回路

 実際には高周波のノイズ成分も増幅されてしまうので、図5の様にコンデンサの前に抵抗を追加した不完全微分回路が使われます。
イメージ 6
図5:交流1Hzで入力電圧(最大値)を1倍に増幅

 

表4:図5回路における入力周波数と出力電圧の関係
入力周波数(Hz) 出力電圧(VP-P)
 0.5 15 
 1 30 
 2 30 

4. まとめ

 この微分回路を使えば所望の高周波成分を通してスピーカーのツイーターに出力する事も出来ちゃいます
 
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