NOBのArduino日記!

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趣味は車・バイク・自転車・ラジコン・電子工作です。

電子回路シミュレータLTspiceの使い方!(使用編)

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LTspiceⅩⅦ
 
 前回の記事でインストールしたLTspice(ⅩⅦ)」※1を使ってみました
 
※1:LTspiceとは、LinearTechnologyさんがフリーで提供されている高性能なSpiceシミュレータです。回路図入力、波形ビューワに改善を加え、スイッチング・レギュレータのシミュレーションを容易にするためのモデルを搭載。Spiceの改善により、スイッチング・レギュレータのシミュレーションは、通常のSpiceシミュレータ使用時に比べて著しく高速化され、ほとんどのスイッチング・レギュレータにおいて波形表示をほんの数分で行うことができます。Spiceとリニアテクノロジーのスイッチング・レギュレータの80%に対応するマクロモデル、200を超えるオペアンプ用モデルならびに抵抗、トランジスタMOSFETモデルが使えます。リニアテクノロジーさんのサイトより引用させて頂きました

1. LTspiceの使い方

1.1 新規作成
 電子回路を描く為のシートを新規作成します。
 前回の記事 LTspice」をインストールして出来たアイコンをダブルクリックして起動→LTspiceメニューアイコン左端に有る図1「New Schematic」アイコンをクリックして新規作成画面を開きます。
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図1:LTspice新規作成画面
 
1.2 電源を配置する
 アイコンメニュー右側に「Component」と言う図2のアイコンが配置されているのでこれをクリックして図3に示す「Select Component Symbol」画面を開きます。
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図2:「Component」を押す
 
 「Select Component Symbol」画面の下側には、各種電子部品が登録されています。
 今回は直流電源を配置しますので、図3の様に一覧を右にスクロールさせ、「voltage」と書かれた部分を選択して「OK」をクリックします。
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図3:「Select Component Symbol」で「voltage」を選択
 
 図3の操作で図4の通り直流電源の記号がシート上に表示されました。
 しかしこのままでは電圧が不明なので、直流電源記号上で右クリックして図5「Voltage Source - V1」画面を開き電圧(今回は5V)を入力し「OK」をクリックします。
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図4:直流電源配置完了
 
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図5:「Voltage Source - V1」で電圧を指定
 
1.3 抵抗器を配置・回転する
 アイコンメニュー右側に「Resistor」と言う図6のアイコンが配置されているのでこれをクリックして抵抗器をシート上に配置します。またショートカットキー「R」でも抵抗器を設置可能です。
 この状態でアイコンメニュー右側「Em→」と書かれたアイコンをクリックすると、抵抗器の記号を回転する事が出来ます。またショートカットキー「Ctrl+R」でも回転可能です。
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図6:抵抗器の記号を配置・回転
 
 先程の電源と同様に、抵抗器を配置しただけでは抵抗値は不明ですので値を指定します。
 配置した抵抗器の記号上で右クリックして図7「Resistor - R1」画面を開きます。
 開いた画面中の「Resistance[Ω]」入力欄に「50」と入力し「OK」をクリックし抵抗値を確定します。
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図7:「Resistor - R1」設定画面
 
1.4 GNDを配置する
 基準電位となるGNDを配置します。
 アイコンメニュー右側に「Ground」と言う図8のアイコンが配置されているのでこれをクリックしてGNDをシート上に表示します。またショートカットキー「G」でもGNDを設置可能です。
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図8:「Ground」の設置
 
1.5 配線する
 設置した各部品間を配線します。
 アイコンメニュー右側に_」と描かれた図9のアイコンが配置されているのでこれをクリックして「Draw Wire Mode」にます。
 またショートカットキー「F3」でも「Draw Wire Mode」に入れます
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図9:「Draw Wire Mode」
 
1.6 シミュレート!
 5Vの電源が負荷(50Ω抵抗器)を通ってGNDに戻るだけの単純な回路をシミュレートしてみます
 アイコンメニュー左側に「Run」と言う図10のアイコンが配置されているのでこれをクリックします。
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図10:「Edit Simulation Command」画面を表示
 
 「Run」アイコンを押すと、図11「Edit Simulation Command」画面が表示されます。今回は以下の様な設定としました
 
 〇停止時間(Stop time):1(秒)
 〇記録開始時間(Time to start saving data):0(秒)
 〇最大ステップ時間(maximum time step):0.01(秒)
 
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図11:「Edit Simulation Command」設定画面
 
 図11で必要事項を入力し「OK」をクリックすると図12の様な画面になります。
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図12:シミュレート画面
 
 試しに回路図上の「R1」記号を左クリックすると、図13の様に図11で設定した時刻条件における「R1」部に流れる電流がどの時刻においても100mAであることがグラフに表示されます
 因みに5Vの電圧が50Ωの抵抗を通ってGNDに戻る時の電流は、オームの法則(I=E/R)より、I(A)=5V/50Ω=0.1A=100mAです。
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図13:50Ωの抵抗に流れる電流シミュレート結果

2. 参考

 参考に、先日LTspiceでシミュレートした555タイマーICを使ったPWM発振回路を図14に、シミュレート結果を図15に示します。
 LTspiceは抵抗やダイオード等のディスクリート部品だけではなく各種定番のICも登録されているので簡単にシミュレートに使用出来て便利です
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図14:555タイマーICを使ったPWM発振回路
 
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図15:555タイマーICを使ったPWM発振回路(LED部)シミュレート結果

3. まとめ

 今回「LTspice」を使ってみて若干操作系や色使いに古さを感じましたが、フリーのソフトである事と機能の多さを考えると必要十分な電子回路シミュレータでした
 
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