小型ボリューム(SH16K4B203L20KC)
1.可変抵抗とは
「可変抵抗※1」とは、金属部品が使われる等により耐久性は高めに作られており、頻繁に抵抗の調整が行われる部品等に使われます。
反対に一度調整した後は殆ど再調整されない場所に使用される抵抗の事を「半固定抵抗」と呼び、その性質上耐久性は低めとなっています。
名称としては、両方含めて可変抵抗※1と呼ぶこともあります。
回路図上で使用する各種抵抗の記号は表1、図1に示す通りです。
項目 | 内容 |
抵抗 | ギザギザしてる記号(図1左) |
可変抵抗 | 抵抗の上に斜め矢印の記号(図1中) |
半固定抵抗 | 抵抗に垂直な矢印の記号(図1右) |
図1:抵抗の記号
※以下補足です
※1:可変抵抗(カヘンテイコウ、英:Variable resistance)
1.1 SH16K4B203L20KCとは
パネル取付型のボリューム(可変抵抗)で、さまざまな用途に使える汎用型です。
取付部品のネジとワッシャが付属しており、つまみ取り付け部分はローレット加工がされています!
図2:半固定ボリューム(SH16K4B203L20KC)の寸法
※図1の1~3ピン間の抵抗が20kΩで、2ピンと1,3ピン間の抵抗がボリュームを回す事で約0~20kΩに変化します。
1.2 仕様
可変抵抗(SH16K4B203L20KC)の仕様は表2の通りです。
項目 | 内容 |
抵抗 | 20kΩ |
抵抗誤差 | ±20% |
耐電圧 | 500Vac |
有効動作範囲 | 300°±5% |
定格電力 | 0.125W |
動作温度 | -10~70℃ |
動作寿命 | 15,000cycles |
※「SH16K4B203L20KC」のSDSより引用させて頂きました
2. 回路
この回路はオームの法則の分圧回路に等しく、この状態でボリュームを動かすと2ピンの電圧が0~5Vの範囲で変化させる事が出来ます。
この変化した2ピンの電圧をArduinoUNOのA0ピンで読み取り、読み取った電圧に応じてArduinoUNOのD3ピンから出力するPWMのデユーティー比を変化させ、定電流ダイオード(E-153)を介したLED(OS5OAA5111A)の明るさを連動させてみました!
2.2 プログラム
図4の回路で、可変抵抗の動きに応じて0~5Vの範囲で変化する電圧をArduinoのA0ピンで0~1023の範囲で読み取り、その値に比例したPWMのD比0~100%(精度:0~255)をD3ピンから出力しLEDを点灯するプログラムです
参考に可変抵抗を動かした時のA0ピンに加わったA/D変換値を図5に示します。
void setup() { //一回だけ実行 pinMode(3, OUTPUT); //D3を出力に設定 Serial.begin(9600); //9600bpsでシリアルポートを開く } void loop() { //{}内を無限ループで実行 int Val; //Valをint型の変数として宣言 Val = analogRead(0); //A0ポートの電圧を読む analogWrite(3, map(Val, 0, 1023, 0, 255)); //D3にA0の電圧に比例したD比PWM出力 Serial.println(Val); //Valの値をシリアル出力します delay(300); //1000ms(1秒)待ちます }