NOBのArduino日記!

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趣味は車・バイク・自転車・ラジコン・電子工作です。

ローパスフィルターまとめ!

 今回までに4種のローパスフィルター(以下LPF)について見てきましたので一回まとめておきたいと思います。※前回の記事で使ったOPamp2LPFはお遊びでしたので割愛致します。

1. 4種のLPFの構成と結果

1.1 各種LPFの構成
 回路の条件としては、カットオフ周波数fcが50Hzになる様に表1の通り各LPFを構成しました。
表1:各種ローパスフィルターの構成
項目 CR-LPF LR-LPF RLC-LPF Opamp-LPF
抵抗R1(Ω) 330 300 620 33000
抵抗R2(Ω) - - - 33000
コンデンサC1(μF) 10 - 10 0.1
コンデンサC2(μF) - - - 0.1
インダクタL(H) - 1 1 -
カットオフ周波数fc(Hz) 48.2 47.7 50.3 48.2
  
1.2 各種LPFシュミレート結果
 シュミレートの条件としては、周波数を50,490,977Hz、PWM信号のDuty比を25,50,75%として、各LPFのリップル電圧(ノイズ)と、PWMの平均信号電流を表2に示します。
表2:シュミレート結果
項目 周波数(Hz) Duty比(%) CR-LPF LR-LPF RLC-LPF Opamp-LPF
リップル
電圧(V)
50Hz 25 3.87 4.02 2.53 2.38
50 4.54 4.64 3.50 3.30
75 3.87 4.02 2.53 2.38
490Hz 25 0.577 0.628 0.049 0.0445
50 0.768 0.830 0.0655 0.0594
75 0.577 0.628 0.0490 0.0455
977Hz 25 0.292 0.317 0.0128 0.0113
50 0.291 0.422 0.0175 0.0151
75 0.388 0.317 0.0132 0.0113
平均信号
電流(mA)
50Hz 25 5.60 5.32 3.05 0.0541
50 5.83 9.08 3.79 0.0554
75 5.46 12.4 3.03 0.0534
490Hz 25 6.68 3.82 1.88 0.0670
50 7.55 7.39 0.738 0.0755
75 6.63 11.3 0.548 0.0655
977Hz 25 6.56 3.8 0.270 0.0687
50 6.63 7.59 0.368 0.0757
75 7.57

11.37

0.278 0.0659

2. リップル電圧

2.1 周波数別
 表2より、4種のLPFについてDuty比を変化させた時のリップル電圧の変化をグラフ化したものを図1-1に示します。
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図1-1:Duty比とリップル電圧
 
2.2 Duty比別
 表2より、4種のLPFについて周波数を変化させた時のリップル電圧の変化をグラフ化したものを図1-2に示します。
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図1-2:周波数とリップル電圧

3. 信号電流平均値

3.1 周波数別
 表2より、4種のLPFについてDuty比を変化させた時の信号電流平均値の変化をグラフ化したものを図2-1に示します。
イメージ 4
図2-1:Duty比と信号電流平均値
 
2.2 Duty比別
 表2より、4種のLPFについて周波数を変化させた時の信号平均電流の変化をグラフ化したものを図2-2に示します。
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図2-2:周波数と信号平均電流

4. まとめ

 やはりグラフにして比べると分かりやすいです。OPampLPFはPWM信号50~977Hz全域において、最もリップル電圧を低減する効果が高い事が分かりました。
 またRLC-LPFはOPampLPFと同程度のノイズ低減効果を持っていましたが、PWM信号の発生原から出る電流量が周波数に反比例して増える傾向にありました。PWM信号発生するArduinoやサーボ受信機の負荷はなるべく少なくしたいと言う事もあり、OPampLPFがトータル性能として優れている事が再確認出来ました。
 
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